CHAPTER1

亜熱帯のジャングル、
やんばるの森

とにかく体を動かすことが大好きなタカシとマコトの夢は、ジャングル探検。2日目に向かった沖縄本島北部にある「やんばるの森」は、近隣地区では絶滅した動物にも出会うことができる自然の宝庫だ。

この道で合ってる? と思ってしまうような細い山道を抜けていくと、開けた場所に到着。待っていたのは、やんばるの森を案内してくれる「スピッツネイチャートレッキング」のオーナー、世古夫妻だった。

「ようこそ! 今日は僕たちが案内するよ。」
「よろしくおねがいします! 超楽しみ!!」
「川を泳いで進んだりもするから、寒くないように、まずはウェットスーツに着替えてね。」

川の水が冷たい冬のシーズンは、ウェットスーツが必需品。レンタルしたスーツに着替えるだけで、いつもと違う経験に心が高鳴る。

「何これ、やばいんだけど〜! 映画に出てきそうじゃない?」
「ヨーコ、テンション上がりすぎ。」

亜熱帯海洋性気候によって生まれた独特の植物が生息していることや、世界中でここでしか見られないヤンバルクイナが生息していることなど、オーナー夫妻の話を聞きながら森の奥へと歩いていく。関東では絶対に味わえない、まさにジャングル探検だ。

そんな話を聞いている最中、さっそくガイドの世古さんが何かを見つける。

「この貝は死んでるから大丈夫だけど、生きてるやつは触ると死に至ることもあると言われているよ。」
「こわ! でも、すげー! もう最高に楽しい!! まだ川にも入ってないけど(笑)。」

CHAPTER2

滝つぼジャンプにチャレンジ

川につくと、足元に触れる水の冷たさに絶叫。でも、しばらくすると慣れてきて、その冷たさも心地よく感じてきた。木漏れ日が透き通った水に反射し、キラキラと輝いていて綺麗だ。

奥地へと歩けば歩くほど、ここでしか生息していないという枝のように見えるトカゲや、珍しい鮮やかなトンボなど、見たこともない生物が次々と現れる。

タカシとヨーコが普通のクモとは一線を画す独特のフォルムの「ザトウムシ」を手に取ってはしゃぐ一方で、マキは顔を歪ませて後ずさりをしていた。

「みんな、見てこれ! 意外とカワイイから!」
「やだやだやだ! え、ちょっと!! おぉーー……かわいいかも!(笑)」
「うわぁ〜本当にクモは無理……。」

さらに奥地へと進んでいくと、次第に大きな岩が増えてくる。ロープを頼りにしながら岩の間を乗り越えていくと、大きな滝が目に飛び込んできた。

「おー!! やっばい!! 滝だ!」
「自然がそのまま残った滝だから迫力が違うでしょ? さあ、滝に打たれておいで。」
「タカシ、この岩から飛び込もうぜ!」

近くにいるだけで水浸しになる、高低差10メートルもの大迫力の滝つぼで、岩からのジャンプを繰り返すタカシとマコト。爽快感に思わず笑顔がこぼれる。

ここに訪れた人のほとんどがトライするという、滝に打たれる「修行僧ごっこ」にもチャレンジ。

「つめてー!」
「打たれ滝って、修行僧みたいだな〜!」

CHAPTER3

マキはどこへ?

ダイナミックな滝を前に、何も考えず自然を感じて楽しんだ4人は、さらに奥へと進んでいく。

「おおー! この虫はさすがにキモい!」
「タカシ、大声出さないでよ、びっくりするから! やぁーー近づけないで!!」

大声でじゃれあいながら進んでいると、ふとマキがいなくなっていた。

「あれっ、マキいなくない?」
「……あれ、マキどこ行った? マキーー!」
「……!!」
「ちょっと、マコト……?」

マコトが何かに気付いた顔で来た道を急いで戻っていくと、タカシが見たことのない虫に興奮して大声を出した場所で、マキはひとりしゃがんでいた。

「マコト……!ごめん、さっき足くじいちゃって。虫いたから……。」
「立てる? 肩捕まって。」
「ありがと……。」

しっかりとマキの肩を支えて歩くマコトなのだった……。